2011年コンサートレビュー
2021.05.07
1/28(金) フォー・ユー・コンサート2011
第1部 オペレッタガラ
第2部 レ・ミゼラブル(ハイライト) ジャン・バルジャン役
指揮 牧村邦彦 演出 池山奈津子
出演者 千田恭子・盛かおる・児玉弘美・夏目久子・やまもとかよ・加藤恵利子・原田美織
鏑木勇樹・小原恒久・塚本伸彦・荒川祐介・山森孝彦・本多信明等
入場料5000円(全自由席)
<18:30 名古屋市芸術創造センター>
・・・終了 有り難いことに売り切れになりました。音響の問題で、開場が8分遅れ、寒空に並んだ方々から苦情を頂戴しました。
「フォー・ユー」になりきれなかったことが残念でした。しかし、公演の内容は大変充実して、お客様に十分満足して
いただけたのではないかと思います。私自身も力のある共演者に恵まれ、感動しながら舞台を務めることができました。
久々だった指揮の牧村さんの、情熱的で的確な指揮に魅せられました。公演後は多くの方から賛辞をいただき、大変
嬉しく思います。
1/30(日) 豊田オペラグルッポ 第9回オペラ公演
フィガロの結婚 (演出)
<14:00 豊田市コンサートホール 大ホール>
・・・終了 このホールは音楽ホールなので、舞台に幕がなく、演出に苦労しました。結局舞台にしっかりした部屋を作り、
3幕までは家具のみで場を変え、4幕はそのセットをばらばらに裏返し、森になるようにしました。
幕の転換も子どものモーツアルトを出演させ、見せる形でなんとか作り上げました。
4月から、毎週通い、若い声楽家たちをしごいてきた甲斐があって、出演者はみな、しっかりやってくれました。
心配していた言葉もよく立って、残響の長いホールの割に、内容が理解され、売り切れで満員のお客様も
よくノって下さいました。大成功と言えると思います。
今年は10月に「魔笛」が予定されているので、また今月から頑張っていきたいと思います。
2/20(日) 多治見市制70周年記念市民オペラ公演
オリベ焼き文様 古田織部役
<14:00 多治見市文化会館大ホール>
・・・終了 今回は新しいメンバーで行おうと企画され、長年演じてきた私たちにも知らされないまま、昨年2月に
オーディションが行われました。
しかし、織部役は是非私にという、作曲家の強い希望があって、オーディションの日に電話があり、
出演依頼を受けました。
私としては大変光栄で有り難い話しなので、お受けし、今回が10回目の織部役ということになりました。
14年にわたり、10回の公演を重ねることができるということは、大変生命力の強いオペラだと思います。
その一員になれることは大変嬉しいことです。
今回は予算が少なかったということで、セットも簡素で、衣装の着物はあったものの、カツラはなく、
合唱団はTシャツという舞台でした。
しかし、市長も自ら出演し、お客様も立ち見がでるほど一杯で、大変盛り上がる舞台になったと思います。
私自身は声の調子が整わず、ちょっと苦しかったのですが、池山奈都子さんが、今までとすこし違う視点で
演出をしてくれたので、新しい気持ちで取り組むことができて、楽しく演じられました。
3/7(月) LCコンサート
シューマンの歌曲
君は花のよう 献呈 はすの花 美しい五月に 新緑 ミルテとバラを持って
二重唱 舞踏歌 彼と彼女 あなたを想う 子守唄 あなたは美を愛する(クララ・シューマン)
<18:30 LCビルホール>
・・・終了 今回は、昨年行ったNHKでの講座の総集編のような趣で行いました。NHKの講座の時は、講座形式が初めてで
あったことと、愛知芸大とNHKの提携講座でだったので、愛知県芸の名前を背負っているような余計な
プレッシャーが大きくのしかかって、下手なことができないという気持ちが強く、とても固い講座を
してしまったと思いました。
先回は3回連続講座だったのですが、今回は1回だけということもあり、先回のミスを踏まえ、
もっとリラックスしてお客さまに分かりやすくと思って行いました。
当日はほとんど資料を見ずに話したので、言葉がつっかえたり止まったりするのではという不安がありましたが、
思いの外、大変スムーズに話すことができて、お客さまの反応も大変よかったので、とても嬉しかったです。
また、このところコンディションが整わない本番が続いたので、その点も心配でしたが、歌ってみると
大変調子よく歌えたので、二重に嬉しい本番になりました。
このところちょっと自信を失いかけていたのですが、まだ大丈夫だなと思えました。
4/28(木) 退職職員の会10周年記念パーティ
オー・ソレ・ミオ からたちの花 おお愛する人の
<17:30 名古屋クレストンホテル>
※残念ながら震災による自粛で中止となりました。
6/4(土) 名古屋地区ロータリークラブ合唱団連合会
東日本大震災チャリティーコンサート2011
「オオスシンガーズ」指揮
地上の星 闘牛士の歌(オオースシンガーズ版)
千の風になって(ソロ)
<19:00 名東文化小劇場>
・・・終了 毎年行っている全日本ロータリークラブ親睦合唱祭が震災による自粛で中止となり、急遽、代わりといっては
なんですが、名古屋地区のロータリークラブの合唱団が集まってチャリティー演奏会を行うことになりました。
おかげで、一年間練習してきた曲が日の目を見ることになり、本当に良かったと思います。
「地上の星」はこのところお願いしてる杉村好章さんの素晴らしい編曲で、この団の目指している
男っぽい歌になったと思います。
「闘牛士の歌(オオスシンガーズ版)」は、私の作詞で、原作とは全く関係ない歌詞をつけ、踊りながら
人生賛歌を歌い、これが大受けで、大変盛り上がりました。
また、ソロも歌わせていただきましたが、合唱もソロも大変好評で、気持ちのいい本番でした。
6/25(土) 東日本大震災チャリティーコンサート
ソプラノ 井原妙子
ふるさとの四季(2重唱)この道、からたちの花、よかった、落葉松、鞠と殿様(2重唱)
オーソレミオ、マイウェイ、アメージング・グレイス、瑠璃色の地球(2重唱)、千の風になって(2重唱)
<14:00 名古屋市熱田区 想念寺>
・・・終了 東日本大震災の犠牲者・被災者の皆様には、心からのお悔やみとお見舞いを申し上げます。日本中の方々と同じ思いで、
一刻も早い復興をお祈りいたします。想念寺住職・渡辺観永様の、熱心な思いに応えるべく、私たち夫婦の歌が少しでも
お役に立てればと、今回のコンサートをお引き受けしました。今回の入場料は、名古屋市社会福祉協議会を通じて、
名古屋に身を寄せておられる、被災者の方々に寄付されました。
私も誕生日を挟んだコンサートが、ともに震災のチャリティになったことに何か意味を感じ、しっかりやらなくては
ならないなと思いました。しかし、このところの喉の疲れが完全に癒されないまま、本番に臨まなくてはならなかった
のは残念でしたが、結果的にはまずまず歌え、集まって下さった方々が感動に涙を流してくださり、とても嬉しく思い
ました。
7/23(土) i cantanti(門下) 第13回発表会
24(日)
23日 浅田龍之介 石丸光子 森 翔吾 河田由美子 杉園 浩 鈴木博子 伊澤昌宏 二村 真 杉村真理子
佐野久美子 小林 洋 田浦美輪 飯沼 緑 丹羽鍵次 小久保光代 本多信明 池田ゆり
ピアノ 小栗多香子 福永真弓
24日 山元 茜 降幡弘人 馬場由里子 吉田尚子 吉田志門 野村桂子 井原妙子 川端 薫 木村桂子
ラ・ボエーム ハイライト(プッチーニ作曲)演奏会形式(原語上演)
配役
ミミ 鈴木明子 二村 真 堀山淳子 飯沼 緑
ムゼッタ 野村桂子 井原妙子
ロドルフォ 久米健司 坂本 肇 可児修司 本多信明
マルチェッロ 早川達志
ショナール 小林 洋
コルリーネ 森 翔吾
ピアノ 岡戸弘美 釣 由美
<14:00(両日とも) 中川文化小劇場 >
・・・終了 門下の発表会も13回目を数えました。
今回は2日間に渡って行いましたが、おかげで、リハーサルもしっかり行うことができました。
お客さまも合わせて260名以上来て、盛り上げてくださいました。
全員大変良く歌い、毎年着実に実力を増していることが聞こえ、嬉しい限りです。
今回は二日目の後半に、「ラ・ボエーム」の抜粋(演奏会形式)をイタリア語で行いました。
着実に力を付けてきた生徒に、さらなる飛躍の機会を作りたいと思ったからです。
客席で聴いていて、これを企画して本当によかったと思いました。
みなさん生き生きと歌われ、オペラの各場面が目に浮かぶようでした。
また、プッチーニの音楽が素晴らしくて、心から楽しめました。
本当に素晴らしい実力とやる気に溢れる生徒さんたちに恵まれている幸せを感じました。
この企画は是非今後も続け、来年は是非「こうもり」をやってみたいと思っています。
10/29(土) 豊田オペラグルッポ 第10回記念オペラ公演
30(日) 「魔笛」 (演出)
<29日 18:00 30日 14:00 豊田市文化会館小ホール>
・・・終了 1月に「フィガロの結婚」を行い、9ヶ月後に「魔笛」を第10回記念公演として行うことになるとは、
最初は思いもよりませんでした。
今回は久しぶりに文化会館だったので、通常の劇場として緞帳も幕もあるので、とてもやりやすかったと感じました。
記念公演ということで、今回はオーケストラ伴奏という、大変贅沢な公演となりました。
ただ、オケピットは座席を外さなければならず、床面が下がらないので、オケの人たちが丸見えで、
お客さまもオケの方達も大変だったと思います。
指揮の中村暢宏さんがオケの音量を大変うまく調整してくださったので、歌が全てよく聞こえ、言葉もよく分かった
ようです。これは大変嬉しいことでした。
照明も道具も大変手慣れた方だったのでそれもやりやすく、質のいいものを提供
してもらえました。舞台監督の礒田有香さんが小道具からなにから本当に力を発揮して下さったので、
このこともこの公演を成功に導いた大きな要因でした。
スタッフはみな、芸術的な高みを目指されているのを感じ、この公演を成功させようと頑張って下さったのが
大変有り難かったです。
若い歌手達もまだまだ力不足ですが、懸命に頑張ってくれて、今後どんどん活躍してもらいたいと思います。
11/22(火) スタジオあいの会Vol.15~信じあい 支えあい 結びあい~
オペレッタ「夫の宝物」ヨーゼフ役
<18:30 しらかわホール>
・・・終了 昨年に続いて、伊藤晶子先生の「あいの会」に出演させていただきました。
女性ばかりのグループですが、皆さんとても
前向きで、ひたむきで気持ちの良い会だと思いました。
演出家は堀口文成さんでしたが、彼は私の師匠の師匠のような方で、彼の一言一言が、最近演出も行っている
私にとって、とても役に立つもので、稽古に行くのが楽しかったです。
打ち上げでも演出のコツのようなものも教えて下さり、大変有り難かったです。
私が歌った「夫の宝物」は45分ぐらいのショートオペレッタでした。
分かりやすいストーリーと音楽で、温かい夫婦の姿を描くものでした。
私の役は元々バリトン用に作曲されていたので、この所調子の上がらない私にはちょうど良く、
プレッシャーなしに歌い演じられました。評判も上々で、嬉しく思いました。
11/23(水) 名古屋二期会 ゴールデンコンサート
ミュージカル&オペレッタ (監修)
サウンド・オブ・ミュージック マイ・フェア・レディ ウェスト・サイド物語 こうもり
<14:30 アートピアホール>
・・・終了 名古屋二期会は私が20歳代の時にメンバーだった団体です。随分久々にお世話になりましたが、今回は監修という立場
での依頼でした。監修とはなにをするのかなと思っていたら、結局演出をすることになりました。
ミュージカルはソロが多く、達者な出演者が多かったので、動きもほとんどお任せにしました。
結果的にそれは大変よかったと思いました。
オペレッタはアンサンブルが多く、細かく演技をつけさせていただきました。
少ない練習回数だったのですが皆さんよく頑張って下さり、よくこなしていただいたと思います。
こちらも女性陣の頑張りが嬉しかったです。
12/4(日) 敬専寺コンサート
Caro mio ben Largo Vitoria mio core ほうすけのひよこ 瑠璃色の地球
<14:00 刈谷 敬専寺>
・・・終了 今年も100名ほどのたくさんのお客さまで本堂は一杯になりました。久々の良い天気でした。
このところ少し声の調子が整わないので、上記の歌だけを歌いましたが、みなさん、熱心に聴いて下さり、
いい演奏会だったと思います。
12/10(土) イデアーレ コンサート(指揮と歌)
母の歌シリーズ メリー・ウィドウ
初恋 ダンスの歌
<13:30 中電ホール>
・・・終了 前回の演奏会から1年半ほどでの演奏会でした。ちょっと時間が足りないかとも思ったのですが、メンバーの皆さんが
よく練習してくださり、いい演奏会になったと思います。前半は「母」をテーマに「母さんの歌」、「蕾」、「秋桜」、
「はっか草」などを歌いましたが、練習では涙を流すメンバーもいましたが、本番はこらえることができたようです。
メリー・ウィドウは、このところ定番となってきた、舞台作品のハイライトで、振りを付けながら歌いましたが、
楽しいと評判でした。
12/15(木) 大須ロータリークラブ忘年会
オオスシンガーズ指揮
昴 闘牛士の歌オオスシンガーズバージョン
・・・終了 恒例の忘年会、いつものように高いテンションで歌うことができました。
「昴」は男声合唱らしい力強い美しいハーモニーを得ることができました。
あるレヴェルに来た感があります。「闘牛士の歌オオスシンガーズバージョン」は、楽しい振りがつくので、
みなさん大ノリで、客席も大変盛り上がりました。
<18:00 東急ホテル>
今年を振り返って・・・
今年は懐かしい「フォーユーコンサート」から始まり、豊田オペラグルッポの「フィガロの結婚」グルッポは10月に
「魔笛」も公演したので、年に2回も本公演をやったことになります。
演出をおこなったのですが、どちらの公演も大変評判が良く、メンバーのモチベーションもどんどん上がっていると思います。
2月には多治見で10回目となる「オリベ焼き文様」を行うことができました。
3月には東日本大震災が起き、いろいろ考えさせられました。
しかし想念寺でチャリティーコンサートをすることができたのも、嬉しいことでした。
今年の後半はあまり歌う機会がありませんでしたが、喉の調子もあまり良くなく、逆に機会が少なくてよかったと
思いました。
スタジオあいの会の「夫の宝物」では、演出の堀口さんの演出の仕事の仕方が大変勉強になりました。
また、12月に行われた愛知芸大大学院オペラ「こうもり」を観て、演出の仕事もしっかりした気持ちでやっていかないと
いけないと思いました。
門下生は相変わらず大変活躍して下さって、それも大変嬉しいことでした。
東京芸大にも吉田志門君が現役で合格し、今年も3名のよく歌える受験生が、それぞれ志望の学校を目指して
頑張ってくれています。
来年は、お正月から歌う仕事もあり、司会や演出も行うことになりました。
一つ一つの舞台を全力を尽くしてこなしていきたいと思います。